風俗業界の多様性と、ソープ嬢のキスに対する考えの変化

風営法や条例で厳しく規制されるソープランド

風俗業界の多様性と、ソープ嬢のキスに対する考えの変化
ソープランドは、浴槽とベッドが併設されたプレイルームで、ソープ嬢と男性客が恋におち、男女の関係になるという建前によって性交を行ういます。そのため、“風俗の王様”と呼ばれます。風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法)では、ソープランドを店舗型性風俗特殊営業の1号営業に規定しています。この風営法や各自治体の条例により、ソープランドの営業禁止地域は、厳しく規制されているため、ソープランドの新規出店が、ほとんどできず、施設の老朽化が進み、年々、減少傾向にあります。

ソープランドの一般的なシステムでは、受付で“入浴料”を支払い、プレイルームでソープ嬢に“サービス料”を支払います。受付で一括して料金を徴収しないのは、管理売春によって売春禁止法に抵触しないようにするためです。ソープ嬢は、お店の従業員ではなく、お店からプレイルームを借りている個人事業主という体で、それぞれ分けて料金を徴収するのです。

キスしないソープ嬢のプライドと自分への慰め

かつてのソープ嬢は、多くが男性客にキスをしなかったそうです。

浴槽、マット、ベッドでさまざまな性技を披露するソープ嬢は、プロ意識、プライドが高く、キスをしないことは、「身体を売っても心までは売らない」という意思の象徴であったらしいです。女性にとってキスは、愛情を示し、相手の愛情を確認する行為です。そのため、お客は、プレイの対価を支払う者であって、愛情の対象ではなく、キスをすることなどありえないということです。

あるいは、何らかの理由で、その多くは、外的要因によって強制させられ、風俗の世界に身を落とし、身体を売っている自分への慰めとしての象徴であったのかもしれません。

性風俗業界の変化とソープ嬢の意識変化

戦後間もない昭和21年(1946年)、日本で初めてキスシーンが撮られた映画『はたちの青春』が、全国にセンセーショナルを起こしてから数十年。1980年代のソープ業界に、恋人プレイが始まります。その名のとおり、ソープ嬢とお客がイチャイチャし、恋人のような疑似恋愛をプレイとして提供するのです。初めは、横並びのサービスから差別化するためだったのでしょう。これによって、ソープ嬢のキスに対する考え方が変わり、キスは、風俗プレイの一環として一般化していきました。

その後、風営法の改正で、デリヘル店や、さまざまな性風俗サービスを提供するお店が生まれるなど、差別化や多様性が進んでいます。そうした中、キスNGという風俗嬢は、間違いなく“地雷嬢”として、ネットで叩かれるでしょう。料金が特に高額なソープランドは、なおのことです。

近年のソープランド店では、「身体を売っても心までは売らない」からと、キスをしないソープ嬢は、ほとんどないでしょう。いるとすれば、お客の口臭のひどさ、歯周病を移されたくないという、プロ意識とは真逆の理由でしょう。

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